明けましておめでとうございます
新年早々目黒シネマというミニシアターで映画を観てきました。
高校が目黒だったのでいつも「あ〜、映画館あるな〜」とは気になっていたんですが約10年後に叶いました笑
目黒シネマでは上映作品によりますが1本分の料金で2本連続鑑賞できるシステムがあります。
(昔は連続鑑賞できる映画館は多かったらしいけど今は貴重らしい)
観たのはこの2本
「ボレロ 永遠の旋律」
モーリス·ラヴェルの代表曲「ボレロ」の誕生を描いたストーリー。
苦心の末、ボレロで好評を得るも本人は腑に落ちない様子。
母の死、50代後半から記憶障害になり元々オシャレに気を使っていたラヴェルがネクタイの結び方や友人との約束を忘れてしまう過程は切なくなった。
サポートしてくれる女性が何人か出てくるけど誰とも深い仲にはならず、かといって男性が恋愛対象ではない。どこか影のある不思議な人でした。
1928年狂乱の時代のパリ、渡米先でジャズを聴きに行くシーン、当時のファッションや社交界の雰囲気がすごく素敵だった。
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「チャイコフスキーの妻」
予告の印象では終始ギスギスしたストーリーかと思ったらゆっくり不穏になる感じでした。
同性愛者だったチャイコフスキーを盲目的に愛した妻、アントニーナの物語。
熱烈なアタックから結婚を果たし献身的な妻を努めるが、それがチャイコフスキー本人には苦痛であり高圧的な実母、チャイコフスキーの弟妹、友人から別居や離婚を勧められる。
そして周囲に反抗するようにアントニーナは暴走、破綻…。
女性の権利など全く無かった時代。一方的にアントニーナが悪女というわけでもなかった。
1900年代末のロシア情勢や宗教、生活などの背景描写も骨太だった。
作中、外にでれば浮浪者が物乞いをし、室内では中流階級が葬儀や食事をしている「外界」と住まいなどの「空間」をはっきり区別しているのが印象的だった。
室内のシーンは時折ハンマースホイやカイユボットの絵画の様な構図もあって美(鬱)しさもあった。
去年からなんとなく映画観なきゃな…と思っていたので今年はちょこちょこ観に行けるようにしたいですね。